—中学生向けに“試せる通信制”の可能性を探る—
1.「中等部」ってどんな存在?
通信制高校やサポート校が新たに開設している「中等部」とは、いわゆる「中学校」ではなく、通信制高校が運営する中学生向けフリースクール型教育拠点です。中高一貫校の「中等部」とは異なり、在籍中学校とは別に学びの場として位置づけられています 。
ここでは、高校と同じ教室・先生・プログラムを体験できるため、中学生がスムーズに高校スタイルに適応する良い「お試し場」として注目を集めています 。
2.なぜ中等部を運営するのか?
高校らしさに馴染む“体験型導入”として機能 中等部では、通信制高校と同じ施設や教育プログラムが使用されることが多く、高校の雰囲気を自然に感じられます 。 学びリンク
学習・支援体制が強力 既に不登校や発達障害の生徒を支援する豊富な実績を持つ通信制高校の教員が中等部にも関わるため、個別の学びや心理的なケアがしっかり行われます 。 学びリンク通信制高校サポート校will学園
多様化する教育ニーズへの対応 不登校の増加に加え、効率よく学びたい、個性に合わせて学びたいという多様なニーズに対応できる柔軟な教育スタイルが中等部に求められています 。edncationcareer
3.具体的事例紹介:N中等部・明蓬館・勇志国際中等部 他
N中等部(角川ドワンゴ学園)
秋葉原・新宿・大阪(江坂)に校舎を構え、中学生(12〜15歳)が通える場として設立されました。教室と職員室が一体となった開放的な環境で、4限目後の「おわりの会」で生徒同士が活発に会話する雰囲気も魅力です 。
明蓬館中等部
在籍中学校と連携しながら、オンライン学習ツールで教科書に準拠した学びを進めます。心理アセスメントも取り入れ、ASDやADHD、LDなどの傾向がある子どもの学びに最適なカリキュラムが用意されています 。
勇志国際中等部
「通学生」と「ネット生」を選べる学習スタイルを備え、在籍中学校へ毎月報告も行いながら進捗管理を実施。個々のペースに合わせた寄り添い型サポートで、安心して通える居場所を提供しています 。
学研WILL学園の中等部課程
不登校や発達障がいなどへの対応を得意とし、少人数・個別指導に加え、行事やメタバース授業、訪問支援や合宿・職場体験など多彩な学びの場が展開されています 。
ルネ中等部(ルネサンス高校グループ)
eスポーツとプログラミングを軸にした、ゲーム感覚の学びが魅力。全7拠点(池袋・新宿代々木・横浜・名古屋・大阪・岡山・博多)に展開し、2024年4月には水戸校となんば校も開設されました。
クラス構成 eスポーツクラス:実技に加え、チームでのコミュニケーション力・論理的思考・問題解決力を育てます。
ベーシッククラス:数学・英語・プログラミング・アントレプレナーシップを、ゲームや公文式(KUMON CONNECT)タブレット学習で楽しみながら習得できるスタイルです。
運営スタイル 「昼の部」はフリースクールとして出席扱い制度を採用しつつ、「夕方の部」は習い事感覚での通学も可能。
午前中は自主学習やeスポーツ、友達や先生との交流タイムに開放されています。
進学の架け橋に 高校のeスポーツコースの先輩たちやイベントとの交流もあることで、生徒が次のステップへ自然につながる環境です。
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4.中等部のメリットまとめ(学び・成長・安心)
メリット
高校生活の“ミスマッチ回避”
実際の高校スタイルを体験でき、環境への適応がスムーズに。高校進学後の不安を軽減します。
自律的な学習リズム作り
高校スタイルの学習リズムに自然に慣れ、精神的にも学習面でも準備が整います。
不登校経験へのセーフティネット
通いやすい雰囲気とサポートで再スタートを支援し、生徒・保護者双方に安心感を提供します。
5.学費やカリキュラムについて詳しく解説
・学費(目安)
公立通信制高校:年間4〜6万円程度(3年間で10万円前後) 。
私立通信制高校:年間25万円〜100万円規模 。 サポート校・中等部:就学支援金の対象外となるため、授業・個別支援など込みで年間数十万円〜高額な場合は200〜300万円に達するケースもあるため注意 。
・カリキュラムの特徴
個別最適化学習:中等部では生徒一人ひとりの理解や興味に応じた内容で進行。オンライン教材や心理アセスメントも活用 。
21世紀スキルやプログラミング:特にN中等部ではプログラミングやITスキルに重きを置いた学びが展開 。
登校・オンライン併用:通学中心からオンライン主体まで、生徒の状況に応じて柔軟に対応 。
豊富な体験活動:行事、合宿、職場体験、メタバース授業など、社会性や自主性を育む活動が取り入れられています 。
まとめ:中等部が中学生・保護者へもたらす価値とは?
中学生にとって「中等部」は、高校という未知の世界の“おためし版”でもあります。そこで得られるものは以下のような要素です:
安心して進学を見据えられる体験の場 高校の雰囲気や学習スタイルを事前に体験し、“ミスマッチ”や不安を未然に防ぐ機会になる。
自立や学習習慣の土台を育てる 高校スタイルの学習リズムに慣れる時間として、学生の自律性を育む貴重なステップ。
「居場所」としての安心感 支援体制が整い、共感できる仲間や理解ある先生との出会いが、再スタートを後押しする。
進路や興味を広げるきっかけに N中等部やルネ中等部のような特色ある学びに触れることで、生徒自身が進学や将来のビジョンを考えるヒントにもなる。
このような中等部の存在は、いま必要とされる「安心して通える学びの選択肢」として、これからますます注目されていくことでしょう。
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よくあるQ&A:通信制高校の「中等部」ってどうなの?
Q1. 中等部に通っても、地元中学校はどうなるの?
A. 中等部は学校教育法上の「中学校」ではないため、在籍は地元の中学校に置いたまま通います。出席扱い制度を採用している中等部も多く、在籍校と連携して「通った時間を出席として認めてもらえる」ケースがあります。
Q2. 学費はどれくらいかかりますか?
A. 公立通信制高校が年数万円程度なのに対し、私立やサポート校が運営する中等部は 年間30万円~100万円以上 が一般的です。プログラミング・eスポーツ・個別支援など特色あるカリキュラムを加えるとさらに高額になる場合もあります。
Q3. 授業は普通の中学校と同じ内容ですか?
A. 基本は教科書に準拠しつつ、 プログラミング・英会話・eスポーツ・探究学習 など学校ごとに特色ある科目が導入されています。学習支援だけでなく「社会性・コミュニケーション力を育む場」として設計されているのが特徴です。
Q4. 不登校の子どもでも通える?
A. はい。むしろ中等部の多くは、不登校や発達特性のある生徒を想定して設立されています。少人数制やカウンセリング体制が整っている学校が多く、「まずは安心して通える居場所」を用意することを大切にしています。
Q5. 卒業後はどうなりますか?
A. 中等部を卒業しても、学籍は在籍中学校に残っているため、義務教育としての「中学校卒業資格」は地元中学から得ます。その後、多くの生徒は系列の通信制高校へスムーズに進学します。
Q6. 保護者の負担は大きい?
A. 経済的な負担は確かに大きくなりがちですが、親が「無理に学校へ行かせる」ストレスから解放される面もあります。また、中等部の活動や面談に参加することで、親子一緒に安心を取り戻すケースも多いようです。