こんな悩み、抱えていませんか?
ある朝、子どもが「学校に行きたくない」と布団から出てこなくなった。
最初は「そのうち慣れるかな」と思っていたのに、それが1週間、1ヶ月、と続いていく——。
仕事はある。でも、子どもを一人で家に置いておくのも心配。
スクールカウンセラーとの面談、病院の付き添い、突然の体調不良……。
気づけば有給休暇はすっかり使い切ってしまった、という方も多いのではないでしょうか。
「仕事を辞めるしかないのかな」と思い詰める前に、ちょっと待ってください。
実は「介護休業」という制度が、不登校のケースでも使える可能性があることをご存知でしょうか?
「介護」と聞くと高齢の親のイメージが強いかもしれませんが、条件次第では、不登校のお子さんを持つ保護者にとっても心強い味方になってくれる制度なんです。
今日は、その仕組みと使い方をわかりやすく解説していきます。
ポイント①:介護休業は「高齢者専用」の制度じゃない
まず大前提として、介護休業は育児・介護休業法にもとづく制度で、対象となるのは「要介護状態にある家族」です。この「家族」には、配偶者や父母だけでなく、もちろん子どもも含まれます。
つまり、制度上は年齢による線引きがないんですね。
「うちの子はまだ小学生だから対象外」ということはありません。
大切なのは年齢ではなく、「常時介護を必要とする状態」に当てはまるかどうか、という点です。
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ポイント②:カギは「常時介護を必要とする状態」
では、不登校がその「常時介護を必要とする状態」に当てはまるのかというと、ここが一番気になるところですよね。
結論から言うと、「不登校」という言葉そのものが対象になるわけではありません。あくまで判断されるのは、お子さんの心身の状態です。
たとえば、次のようなケースは該当する可能性があります。
- 起立性調節障害があり、朝起き上がることも難しく、家庭内での見守りが欠かせない
- 発達障害やパニック症状があり、一人にしておくのが危険な状態
- 強い不安や抑うつ症状があり、常に誰かがそばにいる必要がある
このように、不登校の「背景」に心身の不調が隠れているケースは意外と多いと言われています。頭痛や腹痛といった体の症状、憂うつな気分といった心の症状が、実は根っこでつながっていることも少なくありません。「学校に行かない」という表面的な現象だけでなく、その裏にある子どもの状態にしっかり目を向けることが、制度活用の第一歩になります。
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ポイント③:2025年4月、判断基準がアップデートされた
ここで知っておきたいのが、厚生労働省が定める「常時介護を必要とする状態」の判断基準が、2025年4月から見直されたということ。
もともとこの基準は高齢者介護を想定して作られたものだったため、「子どもに障害がある場合」や「医療的ケアが必要な場合」にはうまく当てはまらないケースがある、という指摘がずっとあったんです。
見直し後は、12項目からなる判断基準のうち一定数を満たすか、あるいは介護保険の要介護2以上に相当する状態であれば対象になる、という形に整理されました。
これによって、不登校のお子さんを持つ家庭にとっても、以前より制度を使いやすい環境が整いつつあります。「昔調べたときはダメだった」という方も、あらためて確認してみる価値がありますよ。
ポイント④:会社にはどう伝える?申請の流れ
「制度があるのはわかったけど、会社にどう切り出せばいいの……」という不安もありますよね。基本的な流れは以下の通りです。
- 子どもの状態を整理する — 病院やカウンセラーの意見も参考にしながら、日常生活でどんなサポートが必要か書き出してみましょう。
- 人事・総務担当者に相談する — いきなり「休業申請」ではなく、まずは状況を共有する感覚でOKです。
- 申出書を提出する — 原則、休業開始の2週間前までに書面で申し出ます。
- 必要に応じて診断書などを準備する — 会社から状態を確認する書類を求められることもあります。
対象家族1人につき、通算93日まで、3回に分けて取得できるのもポイント。
まとまった休みを一度に取るのではなく、状況に合わせて分割しながら使えるので、長期戦になりがちな不登校対応とも相性がいい制度と言えます。
ポイント⑤:一人で抱え込まず、専門家に相談を
正直なところ、「うちの子は対象になるのか」を自己判断するのはかなり難しいです。会社の担当者も、不登校というケースに慣れていないことがほとんどでしょう。
そんなときは、社会保険労務士など、育児・介護休業法に詳しい専門家に一度相談してみるのもおすすめです。
最近では不登校の相談を専門的に受け付けている社労士事務所も増えてきています。「対象になるかわからないから聞くのも気が引ける」と思わず、まずは状況を話してみることから始めてみてください。
まとめ:「知らなかった」で選択肢を狭めないで
不登校の子どもと向き合いながら仕事も続けるというのは、想像以上に体力も気力も使うものです。
だからこそ、「介護休業なんて自分たちには関係ない」と思い込んで、使えるはずの制度を見逃してしまうのはもったいない。
まずは今日、お子さんの状態を紙に書き出してみることから始めてみませんか? それが、会社への相談にも、専門家への相談にも、最初の一歩になるはずです。
一人で全部背負わなくて大丈夫。使える制度は、ちゃんと使っていきましょう。
